晩夏燧ヶ岳

晩夏・燧ヶ岳　(00.8.19)

【地図】 1/25000 燧ヶ岳
【ｺｰｽ】　御池Ｐ(5:50)--熊沢田代の上(7:25-40)--燧ヶ岳(俎嵓)(8:30-45)
--燧ヶ岳(柴安嵓)(9:00-10:10)--ミノブチ岳(10:45-11:10)--沼尻(12:30-40)--三平下(13:20-14:00)--長蔵小屋(14:15-45)--沼山峠休憩所(15:50)--バス--御池Ｐ(16:10)
【天候】　晴れのち曇
【ﾒﾝﾊﾞ】　単独


熊沢田代	燧ヶ岳(俎嵓)から柴安嵓

　御池の駐車場へ1:30AM到着。
満天の星空を肴に車中でビールを飲んで一眠り。
うっすらと夜が白み、周りで山の支度をする物音で目が覚める。

　駐車場の奥から登山道に入り、すぐに燧裏林道と分かれ左へ。
まだ陽ざしも弱く、なだらかな樹林の中の道なので眠った体を起こすにはちょうど良い。青い実をつけたサンカヨウ、ほのかな白さのカニコウモリなど目を楽しませてくれます。
じきに石が転がっている急登となります。
しかも泥るんでいるので歩きづらいです。一汗かいて広沢田代。
湿原にはコバギボウシ、あとは名前の分からない黄色い花と白い花。
思っていたより花は少ない。

　ここからまた岩混じりの急登で熊沢田代。木道の両脇の池が涼しげです。湿原から山頂は朝の陽射をあびて緑色に輝いています。花の種類は下の湿原と同じようですが、こちらの方が花の密度がいくらか高い感じがします。

　ジリジリと焼き付ける陽射しをあびてのガレ場の急登は辛いです。
カラマツソウ、ジョウシュウアザミが目に飛び込んできて、風がヒンヤリしてくると、燧ヶ岳(俎嵓)。

　狭い山頂はもうすでに人でいっぱいです。
逆光ながら日光連山もクリアに見えます。ミノブチ岳の先には水をたたえた
尾瀬沼。そして沼を取り巻く湿原も青々としています。
柴安嵓へは、西へ岩とハイマツ、シャクナゲの道をいったん下ります。
岩の間からコケモモ、ガンコウランの実が赤や黒く色づいており、もう秋の装い。
柴安嵓からは尾瀬が原が何の遮るものもなく見渡せます。
原の奥には至仏山から尖った笠ヶ岳、その奥はガスっています。
反対方向では平ヶ岳、その後ろに越後の山々の大パノラマ。
チョット早いですがラーメンを作りお昼。いつものことですが、ヤマゴハン
はウマイッス。
そして、団体さんがやってきて賑やかになったのを機に下山。

　ちょっと写真に撮ることができないような距離に白いトウヤクリンドウがひっそりと咲いていました。ジョウシュウアザミ、ニガナ、マルバタケブキ、ヤマハハコ、モミジカラマツ、エゾリンドウ・・・、と登山道の脇に咲いていて楽しませてくれます。
ミノブチ岳でピークからの展望はおしまい。景色をしっかり目に焼きつけ、少し戻ってナデッ窪へ。


ワレモコウ・沼尻	ヤナギラン・大江湿原

　ナデッ窪は等高線が密で沼尻へ一直線です。
ただ登山道は石ころが転がって滑りやすく、それでもってクネクネしていますのでグングン高度を落としてとはいきません。途中から手に取るようなところに沼が見えてきますが、なかなかたどり着きません。
ここは下りでもシッカリと汗をかかされてしまいます。
道がなだらかになると、空がぱあっと開け、突然、目の前に沼尻の湿原が広がってきます。ワレモコウが早々と咲きだしていました。あとはキンコウカ、コバギボウシ、オゼミズギク(?)。
沼尻の休憩所でソバでもと思ったのですが、団体さんが休んでいたので呼吸を整えただけで三平下へ。

　快晴だった空に雲が湧きだしてきました。
湖面を前景に燧ヶ岳の絵を撮りたかったので少し足早に。三平下に着いたときには雲がだいぶおおってしまい、残念ながらお日様に照らされた燧ヶ岳の写真を撮ることはできませんでした。
ここは人も疎ら、沼の前のベンチをひとりじめしてコーヒーを沸かしました。
ドリップするときのほのかなかおりが辺りに漂います。パンとコーヒーで、今日2回目のおひる。そしてザックを枕にお昼寝。(^^)　
燧ヶ岳が見えなくたって目を閉じてしまえば同じ。(ﾁｮｯﾄﾏｹｵｼﾐ(^^;)
ヒンヤリとした空気なのでとても心地がいいです。
15分も眠ったのでしょうか、ポツリポツリと顔に雨が当たってしまいました。今年の山行はことごとく雨にたたられています。
いっつも、こうなんだから。もうーー!!
ザックカバーを付け、傘を出して歩きはじめましたが、今回は直ぐにやんで
くれました。ラッキー(^^)

　歩いて20分もたっていませんでしたが長蔵小屋の沼側でまた一休み。
ところがところが、ここからの燧ヶ岳の眺めは絶品。
先を急がなくて良かったあ。急いでビールを買いにいき沼と少しガスっている燧ヶ岳、そして大江湿原を眺めながら乾杯。(^^)
沼ではカモの親子が遊んでいます。
いつまでも、ここに腰を落ち着けていたい気分ですが、先程まで大江湿原にいっぱいいた人達も少なくなってきたとこころで、名残惜しいですが出発。

　大江湿原はコオニユリ、サワギキョウ、ワレモコウ…と花がいっぱい。
まだニッコウキスゲも数株咲いていました。
湿原の西側で風になびいているピンク色の群落。あれはなんでしょう。
枝分かれした木道を進むと、そこはヤナギランの群生地。その奥が平野家のお墓だそうです。

　疲れからなのか、それともビールが利いてしまったのか沼山峠へのなだらかな登りはバテバテでした。(^^;
沼山峠休憩所から御池へは会津高原行きの最終バス(16:00)に乗りました。出発の10分前に座席にすわると、もう、うっつらうっつら。もっとバスの揺れに身を任せていたい気もしますが、御池で下車。

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